水地申第18号 2020年3月ダイヤ改正及び常磐線富岡駅~浪江駅間の運転再開(常磐全線運転再開)に関する申し入れ 団体交渉を行う!|東日本旅客鉄道労働組合 水戸地方本部
水地申第18号 2020年3月ダイヤ改正及び常磐線富岡駅~浪江駅間の運転再開(常磐全線運転再開)に関する申し入れ 団体交渉を行う!
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1.「2019年3月ダイヤ改正」以降の会社の 認識を明らかにすること。また、各運輸区所 における成果と課題を明らかにすること。 |
回答:2019年3月ダイヤ改正では、常磐線を中心とした輸送体系の見直しや、乗務員勤務制度の見直しを実施したところである。
●特徴点
・常磐線全線開通によって業務量は増加する、一方で水郡線の運転見合わせによって減っている。
・「乗務員勤務制度の見直し」によって、乗務時間は充実させてきた。
・各職場の希望は把握してきており、様々な要望には出来る限り対応してきた。大きな問題は発生
していないという認識である。
・拘束時間と休養時間等のバランスをみて、その時のベストなものを設定している。
2.「2020年3月ダイヤ改正」に合 わせて常磐線の全線運転再開に至っ た経緯と判断の根拠を明らかにする こと。 |
回答:常磐線富岡~浪江間については、帰還困難区域の一部において、避難指示が解除される期日が決定したことから2020年3月14日に運転を再開することとした。
●特徴点
・安全と健康を確保して運転再開する。
・国による避難指示の解除を受けて、公共交通機関として住民の足を回復する使命がある。
・軌道の除染や、のり面のモルタル吹付などを行い、線量が2.5µSv/h以下になったことを確認した。
・社員の健康管理と不安解消の体制などの準備も整えていく。
→年2回の定期健康診断での血液検査(放射線技師と同等)、ガラスバッジによる被ばく管理(原ノ町運輸区)、個人線量計による累積被ばく管理(定例的に運転再開区間に入らない運転職場、工務職場)を行っていく。
→不安解消のために、個人の被ばく量を管理して本人も把握できるようにする。希望者は看護師や産業医の面談を行う。
・長時間停車した際のマニュアルは作成して周知している。
→基本は列車内に留まることになる、避難する場合のルートも事前に設定しておりハンドル訓練の際に確認している。大野~双葉間では、上り線を活用してバスを横付けして救援できるようにしている。バス会社とも緊急時の対応について契約している。
組合:妊産婦や妊活中の人、幼い子供を抱える組合員の不安は残る。そこにどう配慮していくのか。
会社:妊娠すればこれまで通り乗務員であれば乗務から外すなど配慮する。そうなれば高線量区間を乗務することはない。また、現在のところ原ノ町運輸区には女性社員の配属はない。不安があれば、まずは管理者に相談してもらいたい。
3.常磐線の全線運転再開にあたり、 富岡駅~浪江駅間の放射線量を明ら かにするとともに特定復興再生拠点 区域内の一部地域先行解除箇所の放 射線量を明らかにすること。 |
回答:富岡~浪江駅間の放射線量については別紙のとおりである。
●特徴点
・施工基面など鉄道用地の除染を実施し、のり面へのモルタル吹付や、沿線の伐採などを行ってきた。
・運転再開にあたり、7箇所(富岡~夜ノ森、夜ノ森駅、夜ノ森~大野、大野駅、大野~双葉、双
葉駅、双葉~浪江)にモニタリングポストを設置して継続して空間線量を把握する。駅間の設置
箇所はその区間で最大線線量を観測した箇所に設置している。
・モニタリングポストの値が大きく変化するようであれば、その際に調査して、必要な措置を講じ
ていく。
・作業箇所においてホットスポットがあれば、個別に状況を見て判断していく事になる。
・動物対策は、侵入防止柵の設置、行政への駆除の依頼、衝撃した動物の処理を迅速にする機械(軌
陸車)の導入、死骸処理施設の確定などをしている。柵はこれまでに動物を発見した申告があった
箇所などを中心に設置している。
・E531系の窓が開かないようにする考えはない。空調が効くので開けることはないと考えている。
・車両の各種フィルタの清掃に関しては、これまでの実績に鑑みて特段の対策は不要であると考え
ている。なお、作業者にはマスクの着用などを喚起していく。
4.「2019年3月ダイヤ改正」にお ける議論を踏まえ、区所毎に「行路 検討プロジェクト」の活動実態を明 らかにすること。 |
回答:社員が積極的な関わりを持つ機会を設ける目的で行路勉強PTを設置したところであり、2019年10月から活動を開始しているところである。
●特徴点
・すべての職場において設置して活動してきた。今年度は、勤務制度と行路の組み替えについて勉強し、自区の行路の変更案などを作成した。計画助役がそれをチェックして支社に案として出している。その中から、実現したものもある。
・メンバーは公募しており、多くの人が関わってほしいが、希望しない人まで無理強いするものではない。
・ダイヤの検討では、11月に一次、二次、最終集約をして12月に各組合に提案している。これまでも、提案後であっても行路の差し替えなどは行っている。
・区所毎のバランスをみて、持ち替えなど全体の最適をみて決定していく。
5.本体雇用エルダー社員の短日勤 務選択者に対する標準数算出基準の 考え方を明らかにすること。また、 区所毎における本体雇用エルダー 社員の枠数の考えを明らかにするこ と。 |
回答:標準数の考え方に変わりはない。
●特徴点
・標準数に関する考え方はこれまでと変わらない。また、本体勤務エルダーの枠を設定するものでも
ない。
・エルダーで短日数を取得される方がいるのは把握している。
組合:短日数希望者が増えても、現在員数一人としてカウントすると、勤務操配が厳しくなる。エル
ダーの配属箇所では余裕を持たせる配置とすべきだ。休勤が多くなったり、短日数制度を使え
なくなったりしてはいけない。
会社:職場の業務内容や行路によっても変わるのでよく見ていくしかない。区所の業務を回していく
事は重要だが、休勤ばかりになるということは好ましいとは思っていない。必要な要員は配置
していく。休勤の発生している理由も見ていく。
6.台風19号による災害で、不通 区間となっている、袋田駅~常陸大 子駅間の復旧状況を明らかにするこ と。また、今後の復旧に向けた考え 方とスケジュールを明らかにするこ と。 |
回答:水郡線の西金~常陸大子間は、2021年夏頃の運転再開を目指し、復旧工事へ向けて準備を進
めているところである。
●特徴点
・西金~袋田間は2020年の7月上旬の運転再開を目指して復旧を進めている。
・袋田~常陸大子間は2021年夏を目指して復旧を進めていく。なお、洪水期など河川水量によって
工期が左右されることがある。
・2020年7月時点では、ダイヤ改訂で対応する予定である。
・それぞれの復旧が進み、運転再開に向けた見通しが立てば提示する。
7.現在、災害により暫定ダイヤで の運用となっているが水郡線の全線 運転再開後については、列車ダイヤ と乗務員運用を災害前の体制に戻す こと。 |
回答:決定次第お知らせする考えである。
●特徴点
・当面して、7月の改訂に集中していく。
・列車ダイヤはご利用状況を見て決めていく。そのため、乗務員運用はまだ決まっていない。見通しが立てば提示していく。
組合:水郡線営業所は水郡線を守るために頑張ってきた。本数の削減は職場が一番不安になる。その事を受け止めるべきだ。
会社:列車ダイヤによって運用も変わることから、被災前に確実に戻すとは言い切れないが、組合の主張については受け止める。
申18号は全項目の議論を終了!
常磐線全線運転再開後も検証運動を創りだそう!!
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